思春期の心身の悩みに
子どもから大人への過渡期である思春期(10~18歳頃の時期、小学校高学年~高校生)は、第2次性徴が始まり、性差の違いやホルモン変化などが顕著になってきます。心理的な自我の目覚め、アイデンティティ(自我)の確立など、複雑な発達課題に直面する時期でもあります。
そのため、体も心も劇的な変化にさらされ、自分だけではどうにもコントロールできないような心身の問題が少なからず生じてきます。
当クリニックの思春期外来では、思春期に特有のデリケートな悩みのご相談に応じております。
※保護者の方の同伴も、歓迎いたします。
こんな症状はご相談ください
- お腹がすぐに痛くなる
- 下痢気味、便秘がちの状態が続いている
- 朝起きられず、午前中調子が悪い
- 立ちくらみがする
- 立っていると気分が悪くなる
- 気を失って倒れてしまうことがある
- 体が重たくて、だるい
- 顔色が悪く、食欲も無い
- 心臓の拍動が速くなる
- よく頭痛がする
- 下腹部や腰が痛む
- 原因不明の体調不良
- ダイエットで体調を崩した
- 胸が大きくならない など
思春期によく見られる疾患
月経困難症
月経痛は、月経血を外に押し出そうとして子宮が強く収縮することによって生じる下腹部痛や腰痛のことです。思春期の女性の子宮は未熟なので、子宮の出口が狭いために月経血が排出されにくく、そのせいで月経痛を招きがちです。症状の種類や程度は人それぞれに異なりますが、月経痛の多くは市販の鎮痛剤を服用する程度で落ち着くものです。しかし、毎回学校や仕事に行くのもつらい、起きていられずに寝込んでしまうなど、日常生活に支障が出るようなケースは「月経困難症」と呼ばれ、治療の対象になります。
月経前症候群
月経前になると「イライラする」「気分が沈む」「からだの具合が悪くなる」――こうした月経前のつらい症状は、月経前症候群(PMS)と呼ばれます。
これらの症状は生理の数日~2週間前頃から始まり、月経が始まると、ほとんどが嘘のように消えていきます。
月経前症候群は、女性の約8割が体験すると言われます。しかし、日本における認知度は低く、症状を自覚していながら、この疾患のせいだとは気付かずに、ひとり悩んでいる女性が多いのが現状です。周囲の人も、そのような女性を前にし、戸惑うこともあるでしょう。
原因としては、生理に伴うホルモンバランスの変化によるものと考えられていますが、はっきりとはわかっていません。真面目で、神経質な人がなりやすいようです。